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大会後記

 第2回ねこまど杯将棋大会のプロジェクト発足は9月1日。大会開催の約2か月半前のこと。社団戦の日程も残しており、大会はまだまだ先と思っていた。

 私たちは、第1回の経験をもとに少しずつ議論を重ねる。実行委員会のメンバーは、社団戦ねこまどチームのメンバーで構成されており、各々将棋を離れると普通の会社員であったり、主婦であったりする。割ける時間は限られているし、組織化されている訳でもない。ある部分は全員で考え、ある部分は各担当が決めていくというスタイルで準備を重ねてきた。会社ではないので命令されるのではなく、自主的に、協調しながら進めていく。誰が何をできるのか、どのような役割を持たせれば良いのか、どの程度期待して任せて良いのか、これは将棋の棋力からは判断できないことである。

 今回、私がプロジェクトマネジャーを務めるにあたり、優先したのは致命的なエラーが発生しないようにすること。一番分かりやすいのは赤字になることだが、それ以外でも大会の進行が停止せず最後まで終わることを重視した。そして、参加者の皆様には申し訳ないのだが "ちょっとしたミス" であれば各メンバーに経験してもらい、経験値を積み、次に繋がることを考えた。大会中、少々配慮が届いていない部分があったと思うのだけど、私たちには経験が必要だと判断した。全てを2,3人で考え、残りの人はマニュアルに従うだけにしておけば、多分、品質はもっと向上していたと思う。だが反面、いろいろな気づきが失われることになるだろうと考えた。

 アンケートには改善要望が多く寄せられている。私が事前に想定できなかったこともあるし、やっぱりそう感じてしまったかという事もある。でも、必ず次に繋げますと、ここで参加者の皆さんには約束したい。加えて、巷の「よくある大会」の一つではなく、ねこまどらしい大会を貫かないと意味が無いとも思っている。だから、きっと次もチャレンジするし、きっと、次も参加者の方に何らかの無理をお願いするかもしれない。その事も今のうちに謝っておきます。

 さて、大会は前回の4クラスから、5クラス+名人トーナメントと増やし、それに伴い飛燕・銀沙も使う事となった。4Fの対局室全てを使えたというのは嬉しいこと。飛燕・銀沙は女流棋戦でよく使われている対局室で、今回 C1/C2 クラスでの主戦場として利用したのですが、このクラスの参加者のほとんどが女性ということでとてもマッチしていたように思います。特別対局室はやはり人気で、私も前回足を踏み入れただけで感銘を受けました。一部の方は対局も行うことができ、プロ棋士の空気感を味わうことができたのではないでしょうか。

 各クラスで優勝・準優勝された方たちは、慣れない場所での対局にも関わらず、また得点制という特殊な予選方式の中で勝ち残ったのですから、実力が備わっていることと思います。自信をもって良いと思います。(特に級位者)

 大会の方式については賛否あるのは理解していますが、これは、ねこまど級位者大会をベースとしていることもあり、やや子供向け(超早指し・感想戦ほとんどしない)なのかもしれません。対局室を借りられる時間に制約があるため(お金を出せば借りられますが・・参加費を値上げするのも難しいかなと)、その中で順位を決めるベストな方法を探っていくこととなります。

 今回、急遽、アドバイザーに甲斐 日向 奨励会三段に来てもらう事となり、事前の打ち合わせが全くできなかったのにも関わらず、臨機応援に対応してくれ、大会を彩りを加えることができました。参加者・スタッフ全員が甲斐三段のファンになったと思っています。近いうちに昇段され、今度はプロ棋士として声を掛けることができれば良いなと思います。

 

 他にも書き留めておきたいことは沢山ありますが、脈絡が無くなりそうですので止めておきますw

 次回は5月~6月という案が出ています。まだ全くの未定です。でも、きっと第3回も開催すると思います。なぜなら、"将棋を楽しくさせる場" を作るという事は、自分自身の居場所を作ることでもあるからです。趣味を続けるには、居場所が重要で、今の時代(将棋において)、それは自分たちで作らなければならないと感じているからです。大会にはスタッフで選手として出られなくても、それは結局は自分のためでもあるからです。そして、方向性を示してくれているのが、北尾まどか女流二段であり、例の「北尾エンジン」と呼ばれる爆発的なパワー、「俺の背中について来い」的な姿勢が私たちを突き動かしています。

 そんなこんなで、こんな私たちですが、引き続きよろしくお願いします。

 第2回ねこまど杯将棋大会 実行委員会

 プロジェクトリード

 久保田 (@totheworld)
 

P.S 良くこのページを見つけましたねw 

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